余ったPCをエレキギターのマルチエフェクタがわりにしたく本格的に導入してみます。まずは、本家のサイトより開発者グレンマッカーサさんの説明を、NotebookLMの力を借りてまとめてみた。
AV Linux MX Edition 23.1に関するFAQ
Q1: AV Linux MX Edition 23.1とは何ですか?
A1: AV Linux MX Edition 23.1は、コンテンツクリエーター向けに設計されたLinuxベースのオペレーティングシステムです。
ビデオ編集、オーディオ録音、グラフィックデザインなど、メディア制作に関連するさまざまなタスクをサポートします。Debian BookwormとMX Linux 23.1をベースにしています。
Q2: AV LinuxでWindows VSTプラグインを使用するにはどうすればよいですか?
A2: AV Linuxでは、Wine StagingとYabridgeを使用してWindows VSTプラグインを実行できます。まず、Wineの設定を実行してWineフォルダを作成します。次に、Yabridgeのユーティリティを使ってWindowsプラグインをインストールし、プラグインの保存先フォルダ(通常はWineフォルダ内のC:\Program Files\VSTPlugins)をYabridgeに指定します。その後、Yabridgeでプラグインを同期し、使用したいDAW(例: Ardour)のプラグイン設定でYabridgeが生成するパス(通常はホームフォルダ内の隠し.vstフォルダ)を追加してスキャンを実行することで、プラグインが利用可能になります。
Q3: AV Linuxでのオーディオ処理にPipeWireが採用されたのはなぜですか?
A3: PipeWireはLinuxの新しいオーディオ処理の標準であり、PulseAudioとJack Audio Serverの機能を統合し、これらをシームレスに連携させます。開発者は当初JackとPulseAudioの組み合わせに満足していましたが、将来的にデスクトップ環境、ウェブブラウザ、オーディオプログラムのすべてがPipeWireを使用するように移行するため、この新しいテクノロジーを採用する以外の選択肢はないと考えています。PipeWireでは、従来の「バッファ」の代わりに「クアンタム」という用語が使われ、レイテンシーの調整やサンプルレートの変更が可能です。
Q4: Enlightenmentデスクトップ環境のカスタマイズについて教えてください。
A4: Enlightenmentは高いカスタマイズ性を持つデスクトップ環境ですが、GnomeやKDEほど広範な選択肢はありません。外観の変更には、以下の3つの要素があります。GTKテーマ: アプリケーションの外観を変更します。
Enlightenmentテーマ: Enlightenment自身のコンポーネントのテーマです。
パレット: テーマの色を調整します。 また、壁紙の変更も可能ですが、Enlightenment独自の.edj形式に画像を変換してインポートする必要があります。デスクトップにランチャーを追加するには、専用のユーティリティ「EFM Action (Copy Launcher to Desktop)」を使用する必要があります。
Q5: AV LinuxのThunarファイルマネージャーで利用できる「カスタムアクション」とは何ですか?
A5: Thunarファイルマネージャーには、「カスタムアクション」と呼ばれる小さなサブプログラムが多数組み込まれており、ファイルマネージャーから直接様々なタスクを実行できます。これには、Debianパッケージのインストール、MP4/MKVビデオのロスレス結合、画像のサイズ変更、オーディオファイルの正規化、分割、ピッチ変更、形式変換(例:WAVからMP3)、サウンドライブラリ(SFZ)の作成などが含まれます。Enlightenmentのファイルマネージャーでも「Open With」オプションを通じて一部のカスタムアクションが利用可能ですが、Thunarの方がより特化しており、システムファイル管理のほぼ全てのタスクに対応できます。
AV Linux 23.1におけるオーディオ管理とカスタマイズの主要な進化点は、以下の通りです。
PipeWireオーディオサーバーの採用
AV Linux 23.1では、従来のPulseAudioとJackを組み合わせていたシステムから、Linuxにおける新しいオーディオ処理方法であるPipeWireが採用されました。これにより、PulseAudioが担っていた機能とJackオーディオサーバーが担っていた機能がPipeWireによって統合され、以前のようにPA Jack Connectで両者を結合する必要がなくなりました。
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Glenn MacArthur氏自身はPipeWireへの移行に抵抗があったことを認めていますが、将来的にデスクトップ環境やオーディオプログラムがPipeWireを使用するようになるため、この変更は不可避であると考えています。
PipeWireは、PulseAudioアプリケーションと100%互換性があり、PulseAudioを使用していたシステム上のあらゆるアプリケーションが自動的にPipeWireを使用するようになります。
PipeWire設定ツール
JackではQJackControlを使ってオーディオデバイスやバッファ(レイテンシー)を設定していましたが、PipeWireではその設定方法が異なります。
AV Linux 23.1には、PipeWireのメタデータ設定ツールが含まれています。これにより、オーディオシステムのレイテンシーを低減するために「バッファ」ではなく「クアンタム(Quantum)」サイズを変更したり、システムのサンプルレートを変更したりできます。これは、特に以前のセッションが異なるサンプルレート(例:44.1kHz)で作成されている場合に、Ardourを起動する前にサンプルレートを合わせるのに役立ち、強制的なファイル変換を避けることができます。
PipeWire接続を視覚的に確認できるqpwgraphも含まれており、QJackControlのグラフインターフェースと同様の機能を提供します。
wireplumberステータスを確認できるフロントエンドも提供され、PipeWireがどのように接続を作成し、管理しているかを確認できます。
Windows VSTプラグインのサポート強化
AV Linuxの主要な用途の一つは、Wine Stagingとyabridgeを組み合わせてWindows VSTオーディオプラグインをLinux上で実行することです。
インストール後、まずWine Stagingの設定を実行して Wineフォルダを作成し、Windowsプラグインのクラッシュを防ぐことが推奨されています。
Windows VSTプラグイン(例: Camel Crusher)をインストールした後、yabridgeのGUIフロントエンドを使用して、Wineフォルダ内のVSTプラグインパスを追加し、プラグインを同期させることができます。
Ardour(およびHarrison Mixbus)などのDAWでこれらのプラグインを使用するには、Ardourのプラグイン設定にyabridgeが変換したWindowsプラグインのパス(通常は~/.vst)を追加し、プラグインのスキャンを再実行する必要があります。これにより、WindowsプラグインがArdour内で利用可能になります。
AV Linuxには、すでに小規模なフリーウェアVSTプラグインのコレクションがプリインストールされており、yabridgeが機能することを示す概念実証として機能します。
豊富なオーディオアプリケーションのプリインストール:
AV Linux 23.1には、コンテンツ制作に必要な多様なオーディオ関連アプリケーションがプリインストールされています。
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DAW: Ardour(ardour.orgからの公式バージョンで、開発者がサポート)、Harrison Mixbus 32C(デモ版)、Reaper(デモ版)。
オーディオ編集・ツール: Audacity(サウンドファイルエディター)、Carla(プラグインホスト)、Calfプラグインセット、EasyTAG(タグ付け)、Guitarix(ギターアンププロセッサー)、Helmシンセサイザー、Hydrogenドラムマシン、MuseScore(楽譜作成)、Polyphone(サウンドフォントエディター)、SetBfree Hammond Organエミュレーション、Satalaドラムサンプラー(旧バージョン)、Surge XTシンセサイザーとエフェクト、Yoshimiシンセサイザー、Sunder CD Ripper。
◦プラグインホスト: Carlaは、VST、Linux VST、Ladspaプラグイン、SFZ/SF2ファイルなどのサウンドライブラリをホストできる汎用的なプラグインホストです。
Thunarファイルマネージャーのカスタムアクション:
Thunarファイルマネージャーには、オーディオファイルを直接操作できる多くのカスタムアクションが組み込まれています。これには以下の機能が含まれます:▪
オーディオファイルの正規化、トリミング、分割、ピッチ変更。
ステレオからモノラルへの変換。
サンプリングレート変換(例:44.1kHzから48kHzへ)。
様々な形式へのオーディオファイル変換(例:WAVからMP3へ)。
SFZサウンドライブラリの作成。
これらのカスタムアクションは、Enlightenmentファイルマネージャーの「プログラムで開く」オプションからも利用できます。
パフォーマンスの最適化:
AV Linuxはデフォルトでオーディオパフォーマンスのために主要なシステム設定が施されており、「リアルタイムクイックコンフィグスキャン」を実行してこれらの設定が正しく行われているかを確認できます。
これらの進化点により、AV Linux 23.1はコンテンツ制作者にとって、より高度で統合されたオーディオ制作環境を提供します。